Powered by Blogger.

2016年3月9日水曜日

時代はファストファッションからエシカルファッションへ。社会問題を考慮したスタイル

大量の衣料品 ファストファッション


ファストファッションが生み出す環境や労働の問題を見つめる視点


ファストファッションとは低価格で大量生産し、それでいながらトレンドを取り入れたデザインをしていて、短いサイクルで消費される衣料品のことを言います。


アメリカで発展したファストファッションはまたたく間に人々の生活に浸透し、世界中にその店舗を展開しています。


日本でもそうしたファストファッションは若い年齢を中心に人気になっていて、手ごろな価格でさまざまな種類の服装を購入できることからアパレル業界では欠かせない存在になっています。



ただ、それの影にある社会的な問題も明るみになってきています。(⇒食の廃棄についてファストフードの取り組み





毎年生み出される大量の衣料品ゴミ


短いサイクルで消費され、めまぐるしくクローゼットの中を服が入れ代わり立ち代わりしていくファストファッションはそれだけすぐにゴミとして廃棄される衣料品の量が増えることになります。


日本では1年に90万トン以上、40億着以上の服が廃棄されます。そのうちリサイクルされるのは3分の1程度で半分以上がゴミとして処分されているのです。


ファストファッションの本場アメリカはどうかというと、年間1000万トン以上の衣料品ゴミが出ています。ケタが違います。これに加えて製造過程で出てくる端切れも大量の廃棄物となって環境にストレスを与えているのが現状。


価格の安さは世界中で受け入れられることから、日本やアメリカだけのことではなく、あちこちの国で起きている問題でもあります。

過酷で劣悪な労働環境


2013年4月24日、バングラデシュのダッカ近郊で8階建てのビル「ラナ・プラザ」が崩落、1100名以上が死亡し、2200名以上の人が負傷するという事故が起こりました。


発生翌日のニュース



事故の原因は4基の発電機の振動によるものだということがその後の調査で分かり、違法建築で建てられたビルがその振動の影響でこの悲惨な災害が起きたことが判明するのですが、その背景にはもっと深い闇があったのです。



「世界の縫製工場」とも呼ばれるバングラデシュ。それは安い賃金で働く労働力が先進国への生産を可能にしているという面があります。バングラデシュで最低限の生活ができる賃金が月に44.82ポンドであるのに対して、このラナ・プラザで生産を依頼していたイギリスのプライマーク社が払っていた賃金は13.97ポンド。




さらに職場での体罰や嫌がらせも横行していたようです。


この事件直後、日系の企業の縫製工場に大量の石が投げ込まれるなどの事件が起き、現地では日本企業もプライマーク社と同じような立場にいるものとして厳しい目で見られています。


これは生産者側としてだけでなく、ファストファッションの価格の安さを無条件によろこんで受け入れている消費者の姿勢も問題なのは間違いありません。



また、『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償』という題名で華やかなファストファッション世界の裏側に迫るドキュメンタリー映画が上映されました。



エシカルファッションという新しいスタイル



そんな中、近年欧米を中心に生まれ、世界中で、そして日本にも広まりつつあるのが「エシカルファッション」。これはフェアトレードの精神を根本において、正しい労働条件と公正な賃金の下で生産されたファッション商品のことを言います。環境にも配慮してオーガニック素材や自然素材を使用します。



「エシカル」は英語の"ethical"から来ており、倫理的にかなっているという意味になります。これはイギリスのブレア元首相がアフリカの貧困問題を取り上げた際にキーワードにした言葉です。ラナ・プラザの事故を引き起こしたイギリスですが、フェアトレードへの取り組みをどこの国よりも進めているという一面もあります。エシカルは今やファッションだけにとどまらず、商品を扱うビジネスの世界において企業を評価する1つの尺度として確立しつつあります。




英語の記事になりますが、世界のエシカルファッションプランドを"THE GOOD TRADE"というHPで紹介しています。



日本のエシカルファッションと言えばINHEELSというレーベルがもっとも有名です。ロンドンのエシカルファッションをルーツにしたオーガニック素材や自然素材を使う環境への配慮とフェアトレードによる公正な取り引きをしつつも、クールでセクシーなスタイルを特徴にしています。




良質なものを買う、無駄なものを買わないという昔ながらのスタイル



エシカルファッション以外にも、ファストファッション問題を解決する方法はあります。アメリカでは長く着られるような良質な服を買おうという動きもあります。


経済的な視点から見ても、安い服を何着も買うのは結局たくさんのお金を使うことになり、一時的に得した気分になっても実は不経済な出費をしているというものです。



それに加えて、どちらかというとファストファッション企業への不信感のようなものも背景にあるようで、ハフィントンポストではファストファッションの消費者が知らない5つの事実という記事を書いています。



  1. 買って1週間後には「時代遅れ」に感じるような服をメーカーは作っている
  2. 「値引き」は実は値引いていいない
  3. 商品に鉛や危険化学物質が付着している
  4. だめになるように服は作られている
  5. ビーズやシークインの装飾は児童労働があったことを示唆している


また、140万部を越える近藤麻理恵さん『人生がときめく片づけの魔法』の英語版がアメリカでも60部を突破し、売り上げを伸ばしていることから、大量消費の生活スタイルを見直し、買わない持たない生活スタイルが受け入れられつつあるようです。

スポンサーリンク

Social

ピンポイントテーマの最新ニュース

スポンサーリンク