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2016年4月18日月曜日

ブラジルでルセフ大統領に対する弾劾決議が下院で承認。なぜ通過し、今後どうなるのか?


反ルセフ勢力が議会の3分の2以上を占めた



17日にブラジルの下院で採決が行われたジルマ・ルセフ大統領の弾劾決議で、与党の労働党は敗北し、弾劾の手続きが上院にまで進むことが決定しました。議員数513のうちの3分の2にあたる342人の賛成に達すると、採決は可決されると野党の議員たちが議会の中で盛大に祝福しあう姿であふれかえりました。



ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルヴァ元大統領の後継者として、そしてブラジル初の女性大統領として期待を背負い、その椅子に座ってきたルセフ大統領でしたが、自身の不正会計操作の疑惑やルラ元大統領が石油大手のペトロブラス社と絡んだ政治腐敗の問題が相まって歴史的な弾劾決議の可決に結びつきました。



今回の弾劾決議にいたるまでの流れをあつかった記事も参考にどうぞ。





クローズアップ海外ニュース: 大統領弾劾、ジカ熱、治安問題。リオデジャネイロ開催を前にブラジルが抱える問題




追い詰められたルセフ大統領




当初は弾劾決議は下院で通過しないだろうと考えられてきました。失業率が上昇し、不満も高まっている中でも労働党は数百万人のブラジル国内の労働者から揺るぎない支持を受けてきました。それは労働党がこの13年間に行ってきた福祉政策の結果、所得が上昇し貧困から抜け出すことができたという、彼らの実績に対する信頼によるものでした。




「ブラジル下院でジルマ・ルセフ大統領に対する弾劾決議の投票が行われた―さあ、次は上院だ」






しかし、相次ぐ政治スキャンダルや景気の後退といった要因からブラジル国内での支持率は10%代にまで急落し、世論調査では60%以上の国民が弾劾裁判に賛成するという意見であるという結果が出ています。そして決定的だったのは民主労働党(PMDB)の連立離脱でした。



弾劾決議の様子は各家庭のテレビだけでなく街頭スクリーンなどで放送され、国民の高い関心の中行われました。





「ブラジルのジルマ・ルセフ氏、弾劾決議で敗れる」





賛成、反対の両派が見守る中での弾劾決議




議会の外は弾劾裁判賛成派と反対派それぞれのデモが行われ、合わせて数千人の規模にまで膨らんでいました。6時間を超える投票の最終的な結果は367人が賛成票を投じ、反対は137票となり、歓喜の叫び声をあげる人たちがいる一方、道に座り込み頭を抱える人たちの姿も見られました。







「弾劾決議の結果に、歓喜する反ルセフのデモ参加者たち」





弾劾裁判についての今後は?





上院でも弾劾決議に賛成する議員が多数となった場合、ルセフ大統領は5月初旬には大統領の職務が停止になり、180日の弾劾裁判の場に立たされることになります。その後、罷免するか否かんの最終決定の決議が行われることになります。その間はミシェル・テメル副大統領が代行してその任に当たります。




ところが、ミシェル・テメル副大統領は立場としては副大統領ですが、3月下旬に所属する民主労働党が与党からの連立離脱に向けて率先して動いた人物で、ルセフ大統領からは「実質的なクーデター」であると批判を受けています。国民の中での反感も強く、テメル副大統領をターゲットにしたデモも起きています。




仮にルセフ大統領が罷免となった場合には、残りの2018年までの任期をテメル副大統領が引き継ぐことになるかもしれませんが、現状のままでは国民の支持が得られない状況にあり、難しいかじ取りを迫られるでしょう。ルセフ大統領の処遇が決まるころにはリオデジャネイロオリンピックが直近に迫っている時期になっていますが、与野党の攻防は混迷を極めているかもしれません。



ブラジルのルセフ大統領への弾劾決議が上院でも可決。大統領の職務停止に
テメル新大統領、国民からの反発少なくなく



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