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2016年4月1日金曜日

中国の「一帯一路」政策は膨らみ続ける。




2013年の提唱から、習近平国家主席が大きく推進する「一帯一路」とは何なのか?



「一帯一路」政策とは、2013年に中国の国家主席である習近平氏が提唱した経済計画で、「一帯」は中国西部から中央アジア、西アジアを経由してヨーロッパにいたる「シルクロード経済ベルト」のことを言います。まさに古代のシルクロードを思い起こさせる壮大なインフラ計画です。



「一帯」が陸路である一方、「一路」は海路を指します。「一路」は中国の沿岸都市から発し、東南アジア、インド、アラビア半島の沿岸地域、アフリカ東岸、そして地中海沿岸の国々に通じる海上ルートです。こちらは「21世紀海上シルクロード」あるいは「真珠の首飾り」と呼ばれています。


というのが「一帯一路」政策を提唱したときの構想だったのですが、習近平国家主席は積極的な外交を行い、さらに多くの国々を現代のシルクロードに結びつけていきます。









2015年に中国の外務省と商務省が公式に発表した「一帯一路」では、北京からロシアとドイツを経由して北欧が終着点の北線ができています。なおこの発表で中線にあたるもともとの「シルクロード経済ルート」は北京に始まりゴールはパリになっており、南線にあたる「海上のシルクロード」は泉州からベネチアというルートになっています。



シルクロードに位置するフェルガナ盆地で交錯するキルギス、ウズベキスタン、タジキスタンの3国はこんな国








中国の公式発表でもすでに元の「一帯一路」政策よりも規模が網の目状に広がっていることがわかりますが、この構想と建設規模は刻一刻と成長しています。



中国東部の義烏市からスペインのマドリードまでを結ぶ鉄道



公式発表の前の年になる2014年には、試行運転で中国東部の浙江省にある義烏市を出発した貨物列車がカザフスタン、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、フランスを経由して21日間をかけてスペインのマドリードに到着しています。その距離はシベリア横断鉄道の距離を超える世界最長の1万3000kmになりました。


卸売り市場が有名な義烏市は杭州市に近い都市で、上海もその先にあります。つまり中国の沿岸に近いところからイベリア半島までレールがつながったことになります。北線にあたるルートがさらに延長しています。






「一帯一路」の拠点を43年間運営する権利を確保


2015年11月。中国はパキスタン南西部にあるグワダル港の租借権を43年間分を取得しました。グワダル港は陸と海の両方のシルクロードを結ぶ拠点として重要な役割を担うことになり、シンガポールから譲渡された租借権を利用し、地域の再開発に取り組みます。




中国の新疆ウイグル自治区のカシュガルとこのグワダル港までの3000kmをつなぐ周辺地域「中パ経済回廊」の発展にさらなる力を入れる姿勢を見せています。「一帯一路」政策と並行して設立されたアジアインフラ投資銀行(AIIB)とは別の、「シルクロード基金」という資本をもとに中パ経済回廊の水力発電所の整備なども計画されています。



11月13日に初めて、カシュガルを出発した貨物がグワダル港が輸出されました。10月29日にカシュガルを出たトラックは30日にパキスタン領内のカシミール地方フンザに到着し、そこから中パ経済回廊を通って12日にグワダルに着いています。

66のコンテナを積んだ貨物船はアラブ首長国連邦の首都ドバイへと向かいました。





汎アジア鉄道構想

鉄道網は南にも伸びます。「汎アジア鉄道」は雲南省昆明を出発し、ラオス、ミャンマー、ベトナム、タイ、カンボジア、マレーシアを通過して終点シンガポールに到着する路線が中心線となり、これにバンコク、ケンコーイ、ノーンカーイ、ナコーンラーチャシーマーをつなぐ線、そしてケンコーイ、マプタプットをつなぐ線なども支線として含まれます。



日本の新幹線と熾烈な争いをする中国の高速鉄道を売り込むためにも、東南アジア7ヵ国が参加する「汎アジア鉄道」はなんとしても中国主導で行いたいところです。特にインドネシアを巡っての日本との受注競争ではインドネシア政府の財政負担をゼロにする条件をもとにその権利を勝ち取りました。


3月の時点で中国とインドネシアの合弁会社がジャカルタからバンドン(約142km)までの最初の5kmに着工し、2019年の5月を完成予定にしています。



しかし、「汎アジア鉄道」には多くの国が関わっているので、やはり問題も出ています。



「中タイ鉄道」の建設は、2015年の5月に中国がタイに対して借款を与え、その資金で行うことを両国は合意しました。ところがタイ政府は今年の3月25日になって中国側からの借款を拒否し、列車や信号システムなどは中国のものを使うが、工事はタイ国内の企業がすべて行うと発表しました。
 


その結果当初の予定の3分の1以下の距離になり、ラオス国境にまで路線が伸びなくなってしまうことになりました。経済効果もそれだけ小さなものになってしまいます。この事業の話を進めてきた、現在は野党の民主党の党首で元首相のアビシット氏はこうした理由から反発しています。


「一帯一路」政策よりも前にアビシット元首相が中国と2009年に交渉を始め、2015年に12月に着工式を迎えてようやくというところにまた事業の進展を遅らせる事態になっています。



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参照
http://www.sankei.com/world/news/161114/wor1611140045-n1.html




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