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2017年10月14日土曜日

アデリーペンギンの繁殖に大異変

アデリーペンギン
Photo by Andrew Shiva

2017年に生まれた南極のアデリーペンギンのヒナは2羽しか残らず


南極に生息するペンギン、アデリーペンギンが2017年に繁殖で生れたヒナのうち、ほとんどが死んでしまい残った個体が2羽だけであることがヤン・ロペールクデール氏らの調査によって明らかになりました。



交通系電子マネーのSuicaのデザインにもなっているアデリーペンギンをクローズアップします。




アデリーペンギンとは?


アデリーペンギンはペンギン目ペンギン科。体長が60cm~70cmで、ペンギンとしては中型の大きさです。






体重は4kg~5kgほどで頭と背中が黒く、胸部と目の周りが白の体をしています。南極大陸にだけ分布していて、「アデリー」という名前は南極の地名でもあります。


ナンキョクオキアミを主食としていますが、タコ・イカ・小魚なども餌としています。



繁殖期以外の時期は氷のない土地で生活をしていますが、10月~11月に海岸からかなり内陸に入った土地で10万羽の大集団となって石を積み上げて営巣をし、メスとオスが交代でおよそ35日間卵をあたため続けます。この間餌はとりません。



1度に産む卵の数は2個。ヒナはふ化して50日~60日ほどで巣立ちして約4年~5年で繁殖できる年齢になります。








アデリーペンギンのヒナの大量死


世界自然保護基金(WWF)の支援を受けて2010年からアデリーペンギンの数を調査しているフランスの研究者たちの調査によると、2017年のヒナの多くは死んでしまい、2羽しか残らなかったことが明らかになりました。





研究者たちは「壊滅的」だと繁殖の状況を表現していて、1万8000組以上が生息しているコロニーの保護を訴えています。



実はアデリーペンギンのヒナの大量死は2015年にも起きていて、1羽のヒナも残らない年だったのです。この5年間の中では2017年は2番目にヒナが少ない年だったことになります。




なぜヒナの大量死が起きたのか?


では、どうしてアデリーペンギンのヒナが大量に死んでしまうのでしょうか。


もともと厳しい環境下で繁殖するアデリーペンギンの繁殖は気候が悪化すると多くが失敗してしまうことがあります。



しかし、近年の大量死は地球の気候変動が影響していると考えられています。



今年は氷河が例年にないほど交代し、親が遠くまで餌を取りに行かなければならなくなり、彼らが戻ってくるまでヒナが耐えられず餓死したようです。






アデリーペンギンを守る


従来の個体数よりも2倍の数がいることがわかったアデリーペンギンですが、(「南極のペンギン、360万羽も多かった」<ナショナルジオグラフィック>)それでもこの30年で80%にまで減っているのも事実で、レッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。




気候変動により繁殖地の約60%が今世紀中に不適切な場所になってしまうであろうという研究結果も出ています。



長期的な気候変動への取り組みももちろん必要ですが、すぐにできる対応も求められています。



「この地域での調査目的のオキアミ漁の開放がアデリーペンギンの餌を脅かすことになるとは予想だにしていませんでした。過去4年のうちの2度の壊滅的な繁殖の失敗から回復するために必要な食料です。



そこで、南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)は南極東地区の沿岸を新たに海洋保護区に指定する動きを取りアデリーペンギンの生息地を保護するべきです」とWWFの極地プログラム責任者ロッド・ダウニー氏は語っています。






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参照
http://www.bbc.com/news/science-environment-41608722







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